R-1ぐらんぷり2008を観たよ。
- 出版社/メーカー: よしもとミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2008/09/24
- メディア: DVD
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夙川アトム
サバイバルステージからの進出者。M-1では敗者復活がときどき問題になるけれど、敗者復活をトップ出番にもってくるのはいいアイディアだと思う。M-1みたいに絶好調の状態ででるようなこともないし、一回負けている分、ハンデを背負うことになってフェアだし。
ネタとしてはいつものネタかな。あらびき団とか、そのまま。そのままなんだけれど、ネタの時間が長いのと集中できる分、面白みが増した。変な業界人ネタは何度も聞いているはずなんだけれど、おもしろい。じわじわくるものがある。じわじわ感がいい感じ。
岸学
夙川アトムに対して、ネタの完成度が低かった感あり。キャラクタ頼みなのもあるし、24をみていないのもあるし。24かぶせだと、観ていないとどうしても弱く感じてしまう。決まったフレーズについては他の番組でみたりして、シチュエーションもわかるからおもしろいんだけれども。
何よりもネタについて、練りが足りないような気がした。レッドカーペット、その他で観たネタのがおもしろかった印象。一人だと弱いのかなという感じも。ツッコミがいたほうが断然わかりやすい。
バカリズム
バカリズムは高いレベルで安定しているなぁ。トツギーノ、贈るほどでもない言葉についてこれですか。単純な一人芸を舞台でやらせたら、バカリズムの右に出るものはいないと断言できる。ここまで高いレベルのものを持ってくるとはなぁ。
ネタのわかりやすさとひねりぐあいが凄まじい。普通、どちらかを追求すればどちらかを置き去りにせざるを得ないんだけど、どちらもきちんとできているのが素晴らしい。
エハラマサヒロ
正月の「さんまのまんま」で山口智充に近いと表現されていたけれど、まさしくそのままのネタ。これに近いネタをぐっさんにやらせてもすぐにできそうだし、二人で即興コラボも何の準備もなくやってしまいそうな印象がある。
ただ、ぐっさんに近いのがマイナスにもなっているかなぁ。器用なんだけど、器用なだけ突き抜けた何かがない。爆発力というか、そんな凄さが。それを手に入れれば無敵なんだろうけれど、離れ業がなかった分、ちとインパクトに劣るか。
サイクロンZ
私が何故、R-1をみるかといえば、こういう芸人をみる為。毎回のR-1で絶対に何人かいるR-1でしかみられないであろう芸人。まぁ、ネタ数はいくつかありそうなんで、近々レッドカーペットにも出てきそうではあるけれど、もしかしたら出ないかもしれない。
ダンスの振りと曲にあわせての実演の二段階のネタでまさしくいま向き。決まった振りでもなく、身体を使ったあまりみたことのないネタに仕上がっている。ネタの完成度も高い。ネタを量産すらできれば、一気にレッドカーペット常連になりそう。
鳥居みゆき
鳥居みゆきとしては変化球。まさこネタではない普通のコント。私はなぜかまさこネタが大丈夫だったのにも関わらず、こちらに拒否感を示してしまった。鳥居みゆきのキャラクタが浸透していることを前提にしたコント。
一人コントよりも、何人かが登場する一人コントのほうがわかりやすいネタなのかな。鳥居みゆきが一人でやっていると、ちょっと引いてしまった。
鬼頭真也
読書を趣味としている私からするとかなり好感度の高いネタ。使用している書籍にマニアックなものがほとんどなかったのがいささか残念ではあるものの、それでも誰でもしっている本を選んでいて好印象。ネタとしての完成度も高い。
ネタの完成度は高いものの、ネタ自体の強さがそこまでだったので、他に及ばずといったところ。ラサール石井さんの遊びが欲しいはその通り。もうちょっと不確定性というか、どうなるのだろうと思わせるところがあったほうがよかった。
COWCOW山田よし
前回の「北の国から」ネタよりは爆発力があった。だけども、変態性がつきぬけすぎて、ちょっと気持ち悪かったかも。その辺りがどう評価されるかだよなぁ。
ゴルゴネタを引っ張るのも、ネタのアイディアもOK。個人的にCOWCOWが好きじゃないのはマイナスポイントかな。それでも十分おもしろかった。この変態性が好きな人であれば、いちばんにする人も多いんじゃないかと思う。
あべこうじ
いつものあべこうじ。ネタを10回やらせて、そのアベレージを決める大会だとかなり上位にきそうな予感だけど、こういう大会だと派手さがない分、不利だわな。毎回の感想で書いているけれども、あべこうじはネタにするほどうざくない。レッドカーペットにもっとうざいやつがいっぱいいるからなぁ。
たぶんあべこうじは毎回決勝には進出するけど、鳴かず飛ばずが続くんだろうなぁ。
中山功太
中山功太はなぁ。ネタはともかく、基本がなっていない感があるから、あまり評価していない。滑舌が悪いんで聞き取りづらく、どうしてもネタが中途半端に聞こえる。そこんとこで、どうしてもポイントを落とす。
バカリズム、エハラマサヒロと比べると、どうしても基本のなってなさが目についた。ちゃんと滑舌よくネタをしてくれれば評価はもう少し上がったかもしれないけれども、基本がしっかりしていないぶんだけ評価はできないし、どれだけいいネタをやっても、その分点数は落ちてしまう。
はっきりいうと、ネタもそこまで突き抜けたものではなかった印象があるしなぁ。バカリズム、エハラマサヒロを退けての優勝はどうしても理解がしにくい。
総評
去年のなだぎ武、芋洗坂係長、鳥居みゆきクラスのインパクトのある芸人はいなかったかなぁ。バカリズムは例年通りおもしろかったし、COWCOW山田よしはより優れたネタを持ってきたし、エハラマサヒロも安定してそうな感じはあるんだけど、インパクトとしては一歩劣る。
優勝者も中山功太もどこまでいくか。これで知名度はあがるだろうけれども、あれだけ滑舌が悪いなかで、レッドカーペットとかでバカリズムと対決して生き残れるのか。不安だなぁ。無理だろうなぁ(爆笑)。
今回のR-1でいちばん得をしたのは間違いなくエハラマサヒロでしょうね。R-1 2位で箔はついたし、レッドカーペットとかでも活躍できるでしょう。バラエティの適応力も問題ないはず。あとは爆発力か。
審査にちょっと難があった印象はありますね。まずもって何故いるのかよくわからない江川達也、堺正章。堺正章はいちばん始めの夙川アトムに96点をつけ、やる気があるのかと聞きたい状態。清水ミチコも100点を出してしまうわ。M-1と比べると点数評価が少々お下手な印象も。
あと、できればM-1みたいに最終決戦は入れて欲しいな。そっちのほうが盛り上がるし、公平性も高い。最後の発表のところも盛り上がる。
今回は最後の出番の中山功太が優勝したからよかったものの、最後の中山功太か、エハラマサヒロかってところは、ラストの出番の人が滑ってたら失笑を買うところだよ。
もうちっと番組全体の演出は考えたほうがいいと思った。あと、審査員も。中山功太は優勝おめでとう。これから人生がすこし変わると思うけれど、頑張ってほしい。とりあえず東京で頑張れ!